外交は、自文明に多くのものをもたらしてくれます。同盟国を作り、敵国を孤立させることもできます。防衛協定や攻撃協定を結ぶこともできますし、共同研究事業を立ち上げて技術を進化させることも可能です。劣勢になってしまった戦争を終結させることもできるでしょう。騙されやすい者を陥れ、臆病な指導者を脅すことも外交のうちです。
外交は、画面の右上から接触したい指導者をクリックすることで開始できます。外交画面には、これまでに遭遇した文明が表示されます。クリックすることでそれらの指導者と会話できます。他文明の都市の旗をクリックすることでも会話をはじめられます。
他国との外交では、現在の関係にもとづいていくつかの選択肢が表示されます。またこの画面には、他国との関係、他国の指導者の動向に関する最新のゴシップといった重要情報も表示されます。
外交では、他の指導者への宣戦布告や非難声明の発表が可能です。また他の文明と取引したり、物資を要求したりすることもできますし、友好関係の構築、防衛協定の締結、使節の派遣などもおこなえます。
ゲームに登場するすべての指導者は、あなたに対して何かしらの意見を持っています。ポジティブな意見もあればネガティブな意見もあり、それらはゲーム内の出来事によって絶えず変動します。自分が他の指導者とどのような関係にあるかは、相手の肖像アイコンを見るか、外交画面のその指導者のところで「我々の関係」を選択するとわかります。このゲームには次のような関係が存在します。
外交画面を開き、他の指導者を選択した状態で「取引をする」を選択すると、その指導者と交渉の席に着き、取引をおこなえます。
交渉画面の左側にあるのがこちらの手元にある品で、右側にあるのが相手の品です。 資源やゴールド、条件しだいでは都市まで、何でも取引の材料にできます。右側から相手に要求するものを選び、左側から自分が提示する品を選びます。
相手が納得すると「取引を承諾」ボタンが現れ、これを押すと取引内容が確定します。この結果、自分が提示した品は消え、かわりに相手の提示した品が手に入ります。
相手が内容に不服の場合は、「より対等な条件にする」ボタンを押すことで、相手が妥当と考える条件を提案させることができます。この内容は、自分の需要に合うよう調整することができます。調整し終わったら、相手が承諾するか確認しましょう。また、相手になにかを要求してから「なにが必要だろうか?」を選択すると、相手が交換条件として希望するものを確かめられます。
自分が先に提示し、見返りを要求していない状態で「贈り物を渡す」を選択すると、提示した品を贈呈できます。贈り物をされて気を悪くする人がいるでしょうか? 同じ状況で「何をくれるだろうか?」を選択すると、何を提示するつもりか相手に尋ねることもできます。
ある指導者と「敵対的」な関係にあるか、自分と相手のどちらかがもう一方に非難声明を出した場合、外交画面でその指導者を選択すると、「要求をする」オプションが表示されます。これを選択すると交渉が始まりますが、こちらから提示するものは何もありません。つまり、相手の品を選び、それを「お詫びの品」として要求できるのです! 「取引を要求」を選択して、相手が要求に応えるか確かめましょう。もちろん相手がおとなしく従うとは限りません。
取引にしても要求にしても、相手の手に渡って返ってこなくなる品もあれば、貸すだけの品もあります。ゴールド、傑作、遺物、秘宝、捕まえたスパイは、いずれも一方通行で、こうしたものを渡した場合、取り戻すにはあらためて交渉する必要があります。一方、資源やターンごとのゴールドなどは一時的なものであり、取引が満了すれば手元に戻ってきます。
指導者とのやりとり次第では、外交画面で「議論する」というオプションを選べる場合もあります。これを選択すると、相手にやめさせたい、あるいは約束させたい行動のリストが表示されます。これらは少なくとも一度は相手が実行したことのある行動に限られています。例としては、自分の都市の近くに新しい都市を作るのをやめさせる、自国に相手の宗教を広めるのをやめさせる、自分に対するスパイ行為をやめさせる、自分が属国にしている都市国家への攻撃をやめさせる、などがあります。
すべての取引、要求、約束は、30ターン持続します。30ターン経過後は、再交渉が必要です。
使節や在留大使館を置くと、指導者同士の関係が改善し、外交的視野を得られます。
使節や大使館は指導者ごとに置かなければなりません。使節は10ゴールド、大使館は25ゴールドを必要とし、この金額は相手指導者に支払われます。使節や大使館を置くと、その指導者との関係に若干の好ましいボーナスが発生し、外交的視野が1段階上がります。外交的視野については、シヴィロペディアの「外交的視野とゴシップ」のセクションをご覧ください。
在留大使館は社会制度「外交官」によって解除され、その時点で使節にとって代わります。在留大使館と使節の効果は重複しません。
他の指導者と国境開放の協定を結ぶと、軍事ユニットか民間人ユニットかに関係なく、相手国の領土を通ることが可能になります。協定を結んでいない場合、他国の領土に入るのは戦争行為とみなされます。ただし、宗教ユニットは例外的に国境を完全に無視できます。他国に対して国境を開放すると、国境線が実線ではなく点線で表示されるようになります。国境開放は、社会制度「古代の帝国」によって解除されます。それ以前、自国の国境は万人に対して開かれています。
国境開放は、互いの文明が社会制度「古代の帝国」の研究を完了している場合、取引の品として提示することもできます。ただしその場合は、指導者ごとに提示しなければなりません。見方を変えれば、自分は国境を開放しなくても、相手が一方的に開放してくれることもあるわけです。この取引の効果は30ターンで、その後は再交渉が必要です。
同盟を結んでいる場合、両者の国境は自動的に開放されます。
一方が宣戦布告を受けたときはもう一方が助けるという2国間の盟約、それが防衛協定です。防衛協定のいずれかの当事者が第三国の攻撃対象になった場合には、もう一方の当事者も参戦し、攻撃国に対して宣戦を布告します。同盟を結んだ文明同士の間では、自動的に防衛協定も結ばれます。これまでと異なり、防衛協定は外交取引の対象になりません。
ただし、防衛協定を結んでいても自動的に開戦しないケースもあります。たとえば、ギルガメシュとクレオパトラが防衛協定を結び、ペドロ2世とピョートルも防衛協定を結んでいるとします。このとき、ギルガメシュがペドロ2世に宣戦布告すると、防衛協定の効果によってピョートルはギルガメシュに宣戦布告します。しかし、クレオパトラはペドロ2世とピョートルのどちらにも自動的には宣戦布告をしません。また、緊急事態も防衛協定の対象外となります。先ほどの例であれば、ペドロ2世を対象とする緊急事態が発生した場合、仮にギルガメシュがペドロ2世に宣戦布告しても、ピョートルが自動的にギルガメシュへ宣戦布告することはないのです。
社会制度「対外貿易」を研究すると、「対外貿易」の研究を完了しているプレイヤー間で、「共同戦争」を提案することが可能になります。共同戦争を提案または受諾した場合、あなたと相手国は取引の詳細で標的として選んだ第三国とただちに戦争状態になります。
領土は大きく3種類に分けられます。
開戦事由 (ラテン語で「カスス・ベリ」。直訳は「戦争のための状況」) は、法的には「ある国が他の国との戦争に踏み切るにあたっての合法的理由」と定義されます。『シヴィライゼーション VI』における開戦事由は、他文明と開戦するための根拠であり、「不平」という形で相手国以外の文明の自文明に対する態度に影響します。
開戦事由とは、開戦に踏み切るに足る正当な理由のことです。開戦事由があれば、不平ペナルティが軽減され、場合によってはゼロになります。社会制度「古代の帝国」を獲得すると、最初の開戦事由を使用できるようになります。以後も、社会制度の研究が進むのにともない、さまざまな開戦事由が解除されていきます。以下をご覧ください。
アジェンダ、つまり外交議題は、他の指導者たちとの関係を左右する要因となる他、その指導者の望むことや立ち居振る舞いにも影響します。アジェンダは、相手に気に入られたり、怒らせないための接し方を知る手がかりにもなります。
指導者はそれぞれ歴史的なアジェンダ1つと隠されたアジェンダ2つを持っています。歴史的なアジェンダは史実にもとづき、その指導者の個性や活躍を反映したものになっています。対して隠されたアジェンダは、ゲーム開始時に割り当てられ、1つはゲーム中盤に、もう1つは後半に効果を発揮します。アジェンダの内容は多種多様で、文化力に優れている文明や裕福な文明を好むといったものもあれば、好戦的な文明を嫌うといったものあります。隠されたアジェンダを突きとめることは、相手がなにに喜び、なにを嫌うかを知るうえでたいへん重要です。各文明に対する外交的視野を高めると、隠されたアジェンダが判明します。
外交的視野はゴシップ (他のプレイヤーの行動に関する情報) に影響します。外交的視野には「なし」、「制限あり」、「オープン」、「秘密」、「極秘」の5段階があり、レベルに応じてより詳細なゴシップが得られます。たとえば他の文明と遭遇した直後の段階では、宣戦布告、非難声明、友好関係、同盟関係の情報、パンテオンの創設、遺産の完成といった情報が入ってきます。「制限あり」の段階に進むと、相手にどう思われているかといった情報が届いたり、相手の政府の種類がわかったりします。「オープン」レベルに達すると、相手の外交的アジェンダや他文明との関係、異端審問の実施についても知ることができます。
外交的視野は文明ごとに高める必要があります。相手より外交的視野のレベルが高いと戦闘力ボーナスを得られます。視野のレベルはゴシップの源を増やすことで向上しますが、それには以下の方法があります:
外交的視野が「秘密」または「極秘」レベルまで上がった文明は、相手の都市の詳細を見ることができます。都市の旗をクリックすると、その都市の「都市の詳細」画面が表示されます。
スパイはルネサンス時代から使用可能になります。スパイは特定の技術や社会制度によって獲得可能となり、都市で生産できますが、ゴールドや信仰力で購入することはできません。スパイのレベルは「新人」から始まり、攻撃的な作戦の成功や敵スパイの捕獲によって上がっていきます。レベル2になると、スパイはレベルアップを得ることができます。
スパイは他のユニットのようには移動しません。空路、海路、道路、徒歩によって都市から都市へ移動しますが、移動時間はそれぞれ異なります。都市に配置したスパイは、特定の区域へ潜入させてミッションを開始させることができます。ミッションには、技術ブーストの奪取、反乱ユニットの生成、外交的視野の拡大などがあります。各ミッションにはある程度の時間を要し、それぞれ異なる成果が得られます。スパイは殺害または捕獲される可能性がありますが、ミッションに失敗しても発見されずに済むことや、発見されずにミッションを成功させることもあります。
1つの文明が獲得できるスパイ数は最大で5ですが、カトリーヌはその固有能力により6までスパイを保有できます。
政府複合施設に諜報機関を築くと、スパイの最大数が1増え、スパイを1人もらえます。