ゲームシステム/ルール

戦闘 Edit

戦闘は、戦争中の2つの政治的集団の間で発生します。文明は他の文明または都市国家と戦争状態になることがあります。蛮族は常にすべての文明や都市国家と戦争中です。

宣戦布告 Edit

宣戦布告の方法は2つあります。1つめは自分が操作する軍事ユニットを、他の文明のユニットがいる場所に移動させる方法です。するとメッセージが表示され、戦争をはじめるかどうかを選択できます。もう1つは、外交ウインドウから宣戦布告する方法です。外交ウインドウでは、同盟国以外に対していつでも前触れなく宣戦布告することができます。しかし、突発的な宣戦布告をおこなった文明には、好戦性ペナルティが課せられます。ペナルティを少しでも減らしたいなら、対立する文明に非難声明を出すことです。そうすれば、正式な宣戦布告をおこなうための選択肢が外交ウィンドウに表示されます。

戦争による疲労 Edit

頻繁に戦争をしている国は、生産性と国民の幸福度が低下します。戦争による疲労は戦闘のたびに蓄積していきます。他国の領土で戦ったり、自軍のユニットが撃破されたりすると、蓄積はより大きくなります。ユニットが核兵器によって撃破された場合には、一段と大きな疲労が発生しますが、自分が核兵器を用いた場合に発生する疲労はそれすら上回ります。開戦事由を持たずに宣戦を布告した場合は、戦争による疲労の蓄積が増加します。

戦争による疲労は、自国のすべての都市に対してマイナスのfacility.png快適性として作用し、都市の成長力と生産性を低下させます。facility.png快適性が少ない状態が長くつづくと、自国の都市に反乱軍が発生してしまうこともあります。こうした敵性ユニットは、自軍のユニットを攻撃したり、自国のタイルや区域を略奪したりします。

戦争による疲労は戦争中も少しずつ減っていきますが、減り方が最大になるのは誰とも戦争していないときです。

計算式 Edit

戦闘する度に、両方に24〜48の厭戦ポイント(時代による)。
文化圏内の戦闘なら数値通り、それ以外なら厭戦ポイントが2倍になる(48〜96)。
ユニットが倒されると72〜144の厭戦ポイントを追加(時代による)。
ガンジーが相手の場合、生み出した厭戦ポイントが2倍になる

厭戦ポイントが400蓄積する毎に戦争による疲労が1増える
戦争による疲労は、人口の多い都市に優先して掛かり、そして人口の順で全ての都市を一周した後。再度人口の多い都市から掛かります。
相手の文明から奪われた都市は優先で、あなた自身が建てた都市は後から戦争による疲労がかかります。

厭戦ポイントの減り方:
戦争中ならターン毎に-50。(8ターン毎に戦争による疲労-1)
普段はターン毎に-200。(2ターン毎に戦争による疲労-1)
和平条約が成立する時に-2000。(戦争による疲労-5)
厭戦ポイントはマイナスにならない。

好戦性 Edit

好戦性ペナルティは外交の負の産物ですが、見方によっては褒められるべき心の状態であるとも言えます。なにしろナポレオンによる征服戦争の初期、フランス軍の兵士たちは、将軍や皇帝がたえず戦争をしていることを正義だと思っていたというのですから!とはいえ、正当化できない戦争、つまり開戦事由のない戦争を仕掛けたプレイヤーには、厳しいペナルティが課せられることになります。

開戦事由のない戦争(詳しくは外交のセクションの開戦事由をご覧ください)を仕掛けると、戦争による疲労に加え、接触をもった他文明との間に好戦性ペナルティが蓄積しはじめます。奇襲を仕掛ける、敵対する文明の都市を征服する、占領した都市を滅ぼす、核兵器を使用するといった行為には、そのプレイヤーの発展段階に応じた外交上のペナルティが科せられます。

戦争には別の始め方もあります。最初に敵対する文明を非難し、それから正式に宣戦を布告するというやり方です。これであれば好戦性ペナルティは増えませんし、開戦事由を利用して好戦性ペナルティを減らすことも可能です。ただし、他国を非難すると、その事実はすぐさま相手に伝わるため、奇襲のメリットを活かすことはできなくなってしまいます。

戦争終結 Edit

戦争の終結には暴力的な方法と平和的な方法があります。暴力的な戦争終結は、いずれかの当事者が最後の都市を失い、滅びたときに訪れます。平和的な戦争終結は外交交渉によって成されます。この場合は、当事者のいずれかが和平を申し込む必要があります。詳細については外交の章をご覧ください。

蛮族とは交渉できないため、蛮族の戦争は相手を滅ぼすまで終わりません。

ユニットのパラメータ Edit

『シヴィライゼーションVI』の軍事ユニットには5種類の値があります:ヒットポイント、strength.png戦闘力、longrange_strength.png長距離戦闘力、fire_strength.png砲撃戦闘力、range.png射程

すべてのユニットはヒットポイントを100持っています。ダメージを受けるたびにユニットはヒットポイントを失い、ゼロになるとそのユニットは破壊されます。

すべての軍事ユニットはstrength.png戦闘力を持っています。近接戦闘ユニットは攻撃と防御にstrength.png戦闘力を使用します。長距離戦闘ユニットは防御にのみstrength.png戦闘力を使用します。

longrange_strength.png長距離戦闘力を持つユニットは長距離戦闘が可能です。この数値を敵のstrength.png戦闘力と比較することで、攻撃の結果が決まります。longrange_strength.png長距離戦闘力を持つユニットは、区域を攻撃することもできますが、威力は低下します。

fire_strength.png砲撃戦闘力はそのユニットが持つ対区域戦闘力です。fire_strength.png砲撃戦闘力を持つユニットは、ユニットを攻撃することもできますが、威力は低下します。fire_strength.png砲撃戦闘力とlongrange_strength.png長距離戦闘力を同時に持つことはできません。

長距離戦闘ユニットのrange.png射程は、そのユニットが長距離攻撃できる距離を表しています。range.png射程「2」であれば、隣のタイルにいる敵やもう1つ先のタイルにいる敵を攻撃できます。range.png射程が「1」であれば、隣のタイルにいる敵しか攻撃できません。

戦闘ボーナス Edit

戦争で勝敗を左右するのは練度や装備だけではありません。軍事史をひもとけば、すぐれた戦術、リーダーシップ、そして地の利を活用すれば、数において勝る敵や装備の充実した相手にも勝てることが繰り返し示されています。『シヴィライゼーションVI』でもそれは同様です。

さまざまな兵種や攻撃手段を適切に組み合わせた戦力を編成し、すぐれたリーダーシップを発揮し、地形をうまく利用すれば、どんな敵をも倒すことが可能です。敵がどれだけ大規模だろうと、また文明的にどれだけ進んでいようと、このことに変わりはありません。丘陵や熱帯雨林や森といった地形、あるいは敵味方を隔てる川など、地の利を生かした場所に陣取れば、防御面で決定的なアドバンテージが得られます。どのように近づいてくるかをつぶさに観察すれば、敵の戦法や狙いがおのずと見えてくるでしょう。

地形が自分にとって不利に作用することもあります。氾濫原や湿原は守るのに不利なので、こうした地形は極力避けましょう。防御面で不利な地形にいるときに攻め込まれたり、敵を攻めても倒せそうにないと感じた場合には、要塞を建設することで敵を退けられるかもしれません。また、攻めるときは敵の側面や背後を狙いましょう。どちらも守りが薄いところなので、戦いを有利に運べます!さまざまな特性をバランスよく備えた軍を編成し、適切な地形をうまく活かし、大将軍に指揮を採らせれば、勝利は間違いありません!

防御と回復 Edit

ほとんどのユニットは「守りを固める」のコマンドを持っています。普段は使っても効果はないが、移動力が満タンの時に選ぶと、守りを固め、攻撃を受けた時に戦闘力ボーナスを得ています。
このコマンドは、キャンセルしない/攻撃を受けない限り、永続します。

守りを固めると、1ターン目では戦闘力に+3のボーナス、2ターン目からボーナスは2倍になる(+6)。さらにHPが毎ターン回復する。
要塞の機能を持つ改善や施設があるタイルにいると、行動に関わらず自動的に守りボーナス(+6)を得る。

守りを固める時の回復量は、ユニットの位置によって決まります。
自文明の都市または区域:+20/ターン
自文明または盟友の領土内(都市国家は除く):+15/ターン(海軍では自文明の領土内のみ。他の状況では特定の昇進を取るまで不可)
中立エリア:+10/ターン(海軍では特定の昇進を取るまで不可)
敵地:+5/ターン(海軍では特定の昇進を取るまで不可)

空軍ユニットは、基地にいる時かつ戦闘を行わないターンだけ回復する。空港にいた場合のみ、ターンごとの回復量は最大になります。

宗教ユニットは通常自文明の聖地周囲でしか回復できない。ターン毎の回復量はその聖地の信仰力の産出に依存する。特定の改善施設が存在するタイルでも回復できる。

戦闘力とダメージ Edit

戦闘する時、両方の被ダメージは補正を受けた後の戦闘力の差によって決まります。
リザルトは必ず予測通りではなく、ダメージの揺れ幅があります。戦闘結果が予定通りではなかった場合のフォローも、攻撃する前に考えましょう。

ダメージの計算式:(24〜36からランダム)×e^(戦闘力の差×0.04)。eはネイピア数(2.718281828459045235360287471352…)です。

例えば、両方の戦闘力の差がゼロだった場合、結果予測は必ず「ステイルメイト」(両方の被害はおぼ同じ)になります。
差が10の場合、結果予測は「小さな勝利」になり、強い方の与ダメージは被ダメージのおよそ2倍になります。
差が17の場合、結果予測は「大きな勝利」になり、強い方の与ダメージは被ダメージのおよそ4倍になります。
差が30もある場合、余程の事がなければ弱い方は即死する

ユニットはダメージを受けると戦闘力は下がります。HPが10減る度に、-1のペナルティを受けます(最大で-9)。機を覗え、チャンスがあれば弱まった敵を集中砲火で狙えましょう。戦場では、一番良い敵は死亡した敵です。

視界 Edit

通常、山岳などの障害物が存在すると、長距離戦闘ユニットはその反対側にいるユニットを攻撃できません。丘陵の丘のユニットや航空ユニットは、たいていの場合、障害物の反対側を見渡すことができます。

経験値とレベルアップ Edit

戦闘で生き残ったユニットには「経験値」(XP)が与えられます。十分なXPを獲得したユニットは「レベルアップ」を選べます。レベルアップを選ぶことで、さまざまな形でユニットを強化できます。また、レベルアップを選ぶと、ユニットのヒットポイントがある程度回復します。レベルアップを選ぶまで、ユニットはそれ以上のXPを得られません。

都市の攻防 Edit

都市は軍事ユニットによって攻撃を受け、占領されることがあります。すべての都市は「都市戦闘力」を持ち、他のユニットから攻撃を受けたときの戦闘能力は、この値によって決まります。都市戦闘力が高ければ高いほど占領は難しくなります。都市が極端に弱い場合や、攻撃ユニットが極端に強い場合を除き、都市の占領には複数のユニットと数ターンを要するでしょう。

防壁と区域 Edit

防壁があると都市や兵営の守りが強固になり、攻撃側はその都市を征服しにくくなります。いわば防壁は鎧のように都市を攻撃から守るのです。防壁に対しては、近接戦闘ユニットは通常の15%、長距離戦闘ユニットでも通常の50%のダメージしか与えられません(破城槌ありの場合を除く)。唯一、砲撃ユニットだけが防壁に100%のダメージを与えられます。そのため、砲撃ユニットは守りを固めた都市の攻略に欠かせない存在だと言えます。損傷してしまうと、防壁は本来の防御力を発揮しなくなりますし、攻撃を受けるたびに区域の体力が少しずつ減っていくようになります。防壁の体力は、都市の生産項目の中にある「プロジェクト」でのみ回復します。方法は区域の建造物を修理する(区域が3ターン連続してダメージを受けなかった場合にのみ可能)のとほぼ同じです。
防壁を持つ都市は、「都市長距離戦闘力」を用いて、敵ユニットに長距離砲撃をおこなえます。

都市戦闘力 Edit

「都市戦闘力」はその文明が作った最強の近接ユニットのstrength.png戦闘力から10を引いた値か、その街に守備隊として駐屯している軍事ユニットの戦闘力によって決まります。都市長距離戦闘力は、自文明で最強の長距離戦闘ユニットのlongrange_strength.png長距離戦闘力によって決まります。都市戦闘力には略奪されていない区域の数に応じたボーナスがつくので、大きな都市ほど征服しにくいといえるでしょう。また、地形やその他の要因になる修正も存在します。

包囲とその効果 Edit

都市は攻撃側のユニットに包囲されることもあります。都心やその他の防御寄りの性格を持つ区域(兵営など)は、周囲6タイルすべてが敵ユニットに占拠(ユニットを立たせるか、ZOCに含める)され、完全に敵の支配領域に置かれた場合、包囲されたものとみなされます。山岳や自然遺産などの移動を妨げる要素も、この場合は敵の支配領域と同様に機能します。通常、区域の体力は毎ターン自動的に回復しますが、こうした状況では回復しなくなります。

破城槌と攻城塔 Edit

これら支援ユニットは、隣接するユニットが都市攻撃するときに特殊効果を与えます。対象となるユニットに重ねる必要はなく、隣接すれば効果を発揮します。つまり1ターンあたり最大2つの攻城担当ユニットに効果を与えます。

都市の征服 Edit

ユニットを敵都市に侵入させた場合、選択肢が現れます。

都市を占領すると元の人口の一部(割合でも数値でもなくランダム)が失われます。都心の建物のうち、壁が全て消滅し、ほかの建物が全て略奪状態になります(修復が必要)。
前作とは違い、都市から何も略奪できない(お金も傑作もない!)。
占領された都市に文明固有の区域や地形改善が存在する場合、地形改善なら消え、区域なら通常の区域に戻ります。逆に、占領された都市に占領者の固有区域に対応する区域が存在すると、その区域は固有区域になります。

武力で占領された都市は、戒厳状態になり、占領ペナルティが掛かります。相手文明(=都市の建設者)が都市を割譲しないor滅亡しない限り、占領ペナルティが消えません。
占領ペナルティのかかった都市は成長が完全に停止し、ゴールドと生産力に-50%、科学力と文化力に-75%のペナルティが掛かります
※バージョン1.0.0.129現在、和平が成立すれば占領ペナルティは解除されます。和平交渉で都市の割譲を受ける必要はありません。

陣形 Edit

陣形を利用すると複数のユニットを楽に動かせます。これは敵の領土で民間人を護衛するときに便利ですし、「軍団」や「大軍団」を編成してユニットを強化することもできます。軍事ユニットはいつでも支援ユニットや民間人ユニットと陣形を形成できます。海洋軍事ユニットも乗船している陸上ユニットと同様のことが可能です。攻囲ユニットなどの支援ユニットは、他の軍事ユニットと連携したときにこそ最大の戦闘力を発揮します。

産業時代以降、社会制度である「ナショナリズム」の研究が完了すると、同じ種類の複数の軍事ユニットを統合し、より強固な1個のユニットを編成できるようになります。同じ種類の2つの軍事ユニットを統合すると「軍団」になり、基本strength.png戦闘力+10となります。「戦時動員」を研究した後は、同じ種類の3つのユニットを統合して「大軍団」を編成できるようになります(strength.png戦闘力+7)。なお、統合してもHPが増えるわけではないので、その点は注意が必要です。

ひとたび軍団や大軍団とすると個別のユニットには戻れなくなります。軍団や大軍団には、最も経験豊かなユニットの経験値とレベルアップが引き継がれます。したがって、新兵ユニットを熟練ユニットと組み合わせるのは有効な戦術だといえます。海洋ユニットの場合は、統合によって「艦隊」「大艦隊」を編成できます。

略奪 Edit

守備隊を置いていないと、区域の施設や建造物が略奪を受けることがあります。略奪は施設や建造物の活動を停止させ、略奪を行ったユニットはなんらかの戦利品を手に入れます。

区域の略奪には3移動ポイントまたは全移動力が必要です。区域内に建造物が複数ある場合は、1つずつ略奪しなければなりません。略奪によって得られる戦利品は、区域によって千差万別です(詳しくは下記をご覧ください)。一度略奪した建物は、所有者が復旧させないかぎり、再び略奪することはできません(復旧は生産メニューでおこないます。production.png生産コストは建設時の25%です)。
改善の略奪には3移動ポイントまたは全移動力が必要です(move.png移動ポイントが3未満の場合)。略奪されるとタイル内の施設に「略奪」マークがつきます。一度略奪した改善は、所有者が復旧させないかぎり、再び略奪することはできません(作業には労働者があたり、必ず1ターンを要しますが、労働力は消費しません)。
改善区域も参照



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